当社の設備開発部門は加工プログラムの開発も行っており、私はその開発担当者です。最近では工具設計部門からエンドミルの刃先を更に鋭利にできる加工機の開発の依頼を受け、加工プログラムの開発を行いました。加工機の対象となる工具はとても複雑な形状で、エンドミルに対し複雑な姿勢で刃先加工を行う必要がありました。その為これまでのアルゴリズムでは加工プログラムを作ることができず、新しいアルゴリズムの開発が課題となりました。様々な調査と検討の繰り返しと数学的な知識を駆使することで、複雑な工具形状に対しても加工ができるという新しいアルゴリズムを作り出すことができました。このアルゴリズムは、エンドミルと加工装置との相対的な位置関係を厳密に求めることを根底にしています。つまり、相対的な位置関係が得られれば、どのような軸構成でも加工プログラムの作成が可能となるのです。その結果いくつもの軸構成で動作のシミュレーションを行い、メカ設計者と検討を重ね、最適な設備を開発することができました。お客様が求める工具形状や精度は日々複雑化、高度化しています。自社開発の高精度な生産設備と理論に基づいた加工プログラムを組み合わせることで、お客様の要求に応えていきたいと思います!
曽原さんの開発した “こだわり” の設備は、“UDCBH”(超硬など脆性材を高速で加工できる工具)等の製造で活躍しています ↓